【電子ピアノ】購入前に知っておきたい選び方の10ポイント

【電子ピアノ】購入前に知っておきたい選び方の10ポイント
【電子ピアノ】購入前に知っておきたい選び方の10ポイント
豊富な電子ピアノのラインナップの中からどれを選んでいいかわからないという方のために、選び方のポイントをまとめます。

選ぶポイント

電子ピアノを選ぶ際の基準になるポイントを紹介します。
電子ピアノを選ぶポイントは個人差があります。好みが大きく反映されるので人によって良い機種・悪い機種が変わってきます。
どんな使い方をしたいかによって気になるポイントや必要な機能があります。
他人のオススメの機種が自分の好みに合うとは限りません。
ここで紹介するポイントを知った上で選べば機種選びの失敗するリスクを減らせます。

1.価格

最初に気になるポイントの1つだと思います。
はじめて電子ピアノの購入を考えている方は価格が違うと何が違うのかがわかりません。
価格によって変わるのは音の表現力と鍵盤の弾き心地です。
もちろん材質や機能なども価格相応に変化するのですが、高価なものほどグランドピアノにより近い表現力を持っています。
音の強弱や響かせ方、鍵盤を叩いた際の反応も異なってきます。
とくにクラシック曲ではピアノの表現力を活かした繊細な演奏を求められるため、どんなに頑張ってもピアノの性能が低くて出したい音を再現できないということもあります。
JPOPなどを中心に弾きたくてそこまで繊細な表現力は必要としていないという場合は安価なものでも十分ということもあります。
ピアノの性能についてはこれから挙げていくポイントでも触れていきます。
それを読んだ上で必要だと思う機能を絞れれば安価でも満足できる電子ピアノを選ぶことも可能だと思います。

2.メーカー

「ピアノと言えば◯◯◯◯(メーカー名)」といった伝統ある企業名が挙げられる方もいるかもしれませんが、電子ピアノではそれほどメーカーで当たり外れはありません。
大事なのは必要な機能を備えているのかという点だと考えてください。
電子ピアノは、YAMAHA・KAWAI・ROLANDKORG・CASIOなどが豊富な製品を扱っています。
当たり外れはないと書きましたが、メーカーによって音色やデザイン、鍵盤のタッチなどの特徴が違います。
各メーカーのラインナップをチェックし比較してみることをオススメします。

3.鍵盤の数

鍵盤の数は88のものをオススメします。
ピアノの購入を検討する方のよく悩むことが鍵盤の数です。
鍵盤数が少ないと弾けない曲が出てきます。
気に入った曲があっても鍵盤が足りなくて断念ということもあります。
少し慣れてくると鍵盤が少ないもののために楽譜をアレンジして弾けばいいのですが初心者には敷居が高いです。

4.音

電子ピアノを選ぶ際の音には複数の意味があります。
音色の種類・音源・スピーカーなどが挙げられます。
音色の種類について、メーカーごとに収録されている音色が異なります。
ピアノの音以外にも、ジャンルの異なる楽器の音色を備えるものもあります。
電子ピアノの購入を検討されている方はピアノの音の好みで判断するといいと思います。
おそらく練習時は気に入ったピアノの音ばかり使うことになります。その他の音は気分転換に使用する程度使用頻度はあまり多くないでしょう。
多彩な音色を備えた機種でピアノにこだわらないという場合はキーボードやシンセサイザーの購入も検討してみるといいかもしれません。どちらも同様に鍵盤楽器ですが鍵盤の感触や機能面で差があります。

音源について

音源は音色を混同されがちですが、音の強弱や響きに影響します。
通常ピアノでは鍵盤の弾き方で音の強弱が変わりますがこれも音源によってはうまく再現できないものもあります。
たとえば、強弱の表現が数段階に分けられているものや、段階的に変わるのではなく滑らかに変化させられるもの、なかには強弱がまったく変えられないものもあるので強弱弾き分けたい方には選ぶ際に注意が必要です。

5.スピーカー・ヘッドホン

搭載されているスピーカーは機種によって特徴があります。
音源が良くてもスピーカーが悪いとあまり良い音に聞こえない場合もあります。
スピーカーが搭載されていないタイプのものも一部あります。
ヘッドホンを使う場合はスピーカーの品質はあまり気にしなくてもいいでしょう。ヘッドホンやイヤホンを利用する場合、その製品の特徴(例えば低音強調タイプ)によっても聞こえ方が違うので可能であれば試聴することや、レビューなど参考にして気に入ったものと同様の特徴があるタイプのものを選ぶことをオススメします。付属のヘッドホンなどはあまり高級感がないものもありますが聞こえ方はその機種の音にあったものが選定されているはずなので意外と重宝されます。
また、どうしても標準のスピーカーが気に入らない場合は別途スピーカーを用意して接続することで対応可能です。

6.インターフェイス(拡張性)

拡張性と書きましたが電子ピアノにスピーカーやペダル、その他機器との接続できる機能の有無です。
これが豊富であれば電子ピアノ自体では不足している機能があってもあとで別の機器を接続することで補える場合もあります。 ただしその分の設置スペースや接続の手間が必要になります。別の機器を接続する予定があればインターフェイス(接続するための機能)が電子ピアノに搭載されているか確認が必要です。

ヘッドホンやスピーカー、ペダル、他の音楽機器、パソコン、スマホタブレットなどへの接続ができる機能は機種により異なります。
ヘッドホン差込口はほぼ間違いなくついていますが、違いがあるのは端子差込口の数とサイズです。2人で一緒に使えるように差込口が2つあるものや、端子のサイズは3.5mmと6.3mmタイプのものなどがあります。差込口の数とサイズは別売りで分岐アダプターや変換プラグがありますので必要であれば買い足しすることで対応可能です。
スピーカー接続はヘッドホン用の接続口やLINEOUT、Bluetooth機能などがあれば接続可能です。
ペダル接続はサスティンペダル専用のものと3本ペダル用のものなど違いがあるので確認が必要です。購入時に付属しているものもあります。
パソコン・スマホタブレットUSBメモリなどへの接続は用途が幅広いためどのように使うかによって接続方法は変わる場合があります。たとえば、USBタイプのものであったりBluetoothMIDI端子を利用する場合もあります。これは利用用途を明確にしないと判断できません。別の記事でピアノとパソコンやスマホを繋ぐと何ができるのかについて説明していますので御覧ください。
電子ピアノに付属の専用スマホアプリを使うという場合は確実に接続する方法が搭載されているのでインターフェイスの有無をわざわざ確認する必要はありません。

7.鍵盤の品質

鍵盤は各メーカーの特徴が出ています。
基本的には本物のピアノに近いタッチ(弾き心地)を目標に鍵盤が作られています。
各メーカーで鍵盤も数種類用意しているので、安価な機種と高価なものでは鍵盤のタッチは異なります。
ただし、この鍵盤のタッチというのは好みによって個人差が大きいところでもあります。
安価なものの方が気に入る場合もあるので実際に触ってみることをオススメします。
さらに、鍵盤の材質やサイズにも違いがあります。
樹脂製の鍵盤や木製鍵盤、表面の凹凸の有無などが異なります。
材質について初心者の方の場合、それほどこだわる必要はないでしょう。
鍵盤のサイズは一部コンパクトサイズのものがありますが、演奏感に差がでるため、とくに理由がなければ避けるべきです。

8.大きさ・重さ

電子ピアノのタイプとしてスタンド付きの据え置きタイプと、ポータブルタイプとして鍵盤部分だけで机の上に置くなどして使う形のものがあります。
電子ピアノはグランドピアノに比べれば小さいのですが、設置には結構なスペースが必要です。
購入の際は必ずサイズを確認してください。
幅に関してはそれほど差はないですが、奥行きはコンパクトなものだと30cm未満のものもあります。
また電子ピアノは軽いものでも10kg超えていますので、持ち運びを考えている場合は重さなども確認してください。
据え置きたいタイプのものはスタンド込みだと一人ではなかなか動かせないほどの重量になります。

9.操作性

電子ピアノは毎日使うものなので、電源投入から音色の選択、メトロノームなどはほぼ毎回使うでしょう。他にも機能は多彩なので設定する度に手間が省けることもポイントの1つです。
使う度にどのボタン押して良いかわからない、ボタンを何度も押さないといけないなど使い始めてから操作が面倒なことに気づくこともあり大事なことです。
操作内容がわかりやすいボタン配置であったり、設定内容の記憶機能の有無などチェックしておくといいでしょう。

10.ペダル

ペダルは音の響きを変化させるのに使いますが主に1本ペダルと3本ペダルにわかれます。
キーボードや非常に安価な電子ピアノの一部でペダルがまったく接続でいないタイプのものもあるので少なくともサスティンペダルくらいは接続できる機器を選んでおくと良いです。
3本ペダルは上級者が扱うような曲の一部で使うようなものなので初心者の場合、必須ではありません。
またペダルの中にも性能差があります。サスティンのオンオフを切り替えるもの、オンオフに加えてハーフペダル対応の3段階の変化ができるもの、さらに滑らかにペダルの挙動に対して音の響きを変化させられるタイプのものがあります。
これらはペダル側の性能だけでなく、電子ピアノ本体がそれぞれの用途に対応していないとうまく機能しないので注意してください。音の表現の幅という意味では3本ペダルかつ連続的に近い滑らかな変化をさせられるものが優れておりそれだけ複雑な演奏技術も必要です。

さいごに

電子ピアノの選び方について紹介しました。
機種によって特徴が違うので、選ぶ際はその特徴が自分の欲しい機能と合致したものを選べれば長く使い続けられます。
各メーカーの製品紹介ページにはその性能の詳細が記載されていますので気になった製品が見つかれば購入前に1度は目を通してみてください。