【計算機付き】PC電源80PLUSどれがいいの?電気料金調べてみたよ。

PC電源80PLUSどれがいいの?調べてみたよ。
PC電源80PLUSどれがいいの?調べてみたよ。
パソコンの電源ユニットって色々あるのだけれど結局どれを選べば良いのかわからないので、この際自分で選ぶ基準を作ってしまえと思い立ちました。
細かい部品や耐久性までは簡単に調べられないのでここでは80Plusのグレード毎に電気代変化をこの記事にまとめます。

なお、記事の内容には計算等が含まれますが雑な私がやったことなのでどこに間違いがあるかわかりません。あまり信頼せず参考程度にしてください。

ちなみにTOP画は7年全く不具合なくお世話になったCORSAIRの電源さん(80PLUSGOLD)。

結論:高すぎるグレードの80PLUSは必要ないかも

最初に結論を書いておくと当然ながらグレードの高い電源ユニットほど電気代がお得です。
そこに電源ユニットの販売価格を加味して判断するとブロンズが無難でそこから価格差が少なければ上位グレードに上げていくのをおすすめします。

使用時間が多い人ほどその恩恵が大きいので購入の際には80PLUSのグレードと電気料金計算してみることをおすすめします。
プラチナ以上は現状の製品価格と電気料金を基準にするとコスパは悪くなりそうです。
プラチナなどを選ぶなら保証期間や動作の安定性、耐久性などの電気料金以外の面でメリットがないか確認してみてください。

以下では今回の自由研究で色々調査した結果を書いておりますので気になった方はご覧ください。
おまけに簡易計算機もつけてみました。
計算機を使うにはここをタッチ!

80PLUSと電力変換効率について

80PLUSはパソコンのATX電源の性能指標です。
基準をクリアしていれば各電源に記載がありますが、詳細は以下の表のように各グレードごとに電力変換効率が異なります。
グレードごとの電力変換効率は次の表の通りです。

8-PLUS電力変換効率
80PLUS電力変換効率
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電力変換効率と負荷率の予備知識

ひとつ上で紹介した表[80PLUS電力変換効率]をみるとわかりますが、電源ユニットは負荷率が50%のときに最も効率よく性能を発揮するように設計されています。
また高い負荷率で使い続けると寿命は短くなる傾向にあります。
これを考慮するとご自分の使うパソコンの消費電力が300Wだったとすると電源ユニットの容量は600W(消費電力の2倍前後)のものを選んでおくのがベターとされています。

電力変換効率が変わると何が違うのか

ATX電源は交流から直流に(簡単に言うとコンセントからパソコン用に)電気を変換しています。
しかしその変換を行う際に電力に損失が生じます。
例えば100Wの電力を得たとしてもそのまま100Wすべてが使えるわけではなく、効率に応じて実際に使えるのは80Wに減ってしまったりするわけです。

つまり電力変換効率が高いと消費電力を抑えられるということでもあります。

80PLUSのグレードによる電気料金の差を調査

80PLUSのグレードで電力変換効率が異なりますが、その差でどれほどの電気料金の差があるのかはっきり知っている人は少ないと思います。
一度パソコンを買い換えると数年使うと考えると僅かな差でも電気料金もそれなりの額になるはずです。
初期投資を抑えてグレードの低いものを買うか、高くても良い性能のものを買うのどちらがいいのでしょうか。
電気料金の観点から比較してみます。

電源の負荷ごとの各グレードの電気料金

80PLUSでは電源にかかる負荷ごとに電力変換効率が定められているので負荷ごとに各グレードの電気料金を比較します。
パソコンの買い換え時期は個人で異なるとは思いますが10年も経てば性能面でも買い替えたほうが快適に過ごせると思いますので10年間の電気料金を下に図示します。

計算条件

電気料金の計算条件は以下のように想定します。


パソコンの電源ユニットの容量:600W(ここでは消費電力はこの数値と負荷率によって決めます。)
一日の使用時間:8時間
1kWhあたりの電気料金単価:27円
使用期間:最大10年間
電源負荷率および電力変換効率は表[80PLUS電力変換効率]より


これらを用いて電気料金の計算を行います。
パソコンの使用環境は個人ごとに異なると思いますので別途簡易計算機は記事の下に用意しました。

80PLUS電気料金比較(負荷率20%)
80PLUS電気料金比較(負荷率20%)

80PLUS電気料金比較(負荷率50%)
80PLUS電気料金比較(負荷率50%)

80PLUS電気料金比較(負荷率100%)
80PLUS電気料金比較(負荷率100%)

80PLUSスタンダートを使用した時の電気料金と比較して各グレードがどれだけ電気料金が安いかを表しています。

例えば、図[80PLUS電気料金比較(負荷時20%)]では負荷20%の場合10年使い続けると約¥16000ほど電気料金が安いということになります。

具体的な数値は負荷率ごとに次の3つの表に示します。
こちらも80PLUSスタンダードを使用時の電気料金を基準としてどれだけの金額安くなるかということを示しているため、
読み取り方としては
【負荷率20%での3年継続した場合、ブロンズはスタンダードよりも¥865安くなる】
ということを表しています。
一度パソコンを購入したら3年ほどは継続使用したいという思いもあり3年使用時の電気料金は赤くしてあります。

80PLUS電力変換効率と電気料金比較
80PLUS電力変換効率と電気料金比較
負荷率50%で一日8時間、3年間使用すると考えるとブロンズで¥5000、ゴールドで¥10000ほど安くなるので電源ユニット一つ購入できてしまうような金額差になります。
購入時の価格差によっては少し高くてもグレードの高い電源ユニットの方がお得になります。

電源ユニットの価格差による選び方

ここまでで細かな料金出したので購入時の価格と電気料金についてもう少し突っ込んでみます。
次の表には各グレードとその価格差についてまとめます。
表の読み方としては例えば
【購入しようと思っている電源ユニットがブロンズだったとして、もう一つ比較対象がシルバーだったとします。ブロンズとシルバーの重なるマスの数値は¥2846となるのでブロンズの値段に+2846円以内でシルバーが購入できるならシルバーを購入したほうが電気料金としてはお得になる】
という流れです。主に自分用なので読み解き難いのはご容赦ください。

80PLUSグレードと購入価格の参考用
80PLUSグレードと購入価格の参考用

電源ユニットの選び方は電気料金だけではない

ここまで色々計算していますが、電源ユニットを選び方は電気料金だけではありません。
安定した動作はもちろん耐久性も大事です。
さらに静音性、見た目の格好良さなど重視する点は様々だと思います。
今回はあくまで購入価格と電気料金の比較という点に絞って検討してみました。
80PLUSという指標では表せない電源ユニットの性能もあるということに留意してください。
最後におまけでなんとなく作ってみたかった計算機を置いておきます。
よければ適当に記入して遊んでみてください。

電力変換効率を考慮した電気料金計算機はこちら

計算機
記入例
パソコンの消費電力 W 300W
電力単価(1kWhあたり) 27円
一日の使用時間 時間 8時間
電力変換効率(条件1)

変換効率表はこちら
% 80%(表を参照)
電力変換効率(条件2) % 85%
使用期間(年) 3年
電気料金概算(条件1) 条件1 条件1 ---- 円
電気料金概算(条件2) 条件2 条件2 ---- 円
条件1と2の電気代差額

計算機の使い方

(1)から(5)に入力して表の中にある【このボタンをクリックして計算する】を押すと電気料金を計算します。
(1)パソコンの消費電力:自分のパソコンのパーツ構成によって異なります。電源ユニットの容量ではないので注意してください。
(2)電力単価:ご家庭の契約プランによって異なります。よくわからない場合は27円前後にしておいてください。
(3)一日の使用時間:パソコンを使う時間
(4)電力変換効率(条件1):電力変換効率表から選んだ負荷とグレードで変換効率の数値を入力してください。
(5)電力変換効率(条件2):効率の違いによる比較用です。条件1と条件2の電気代の差額計算に使われます。

例:記入例は80Plusのスタンダードとブロンズで負荷50%を想定して比較しています。
(1)から(5)まで記入してボタンをクリックして計算すると条件ごとの電気料金とその差額がわかります。
記入例のとおりに入力した場合、ここでは3年の使用期間で約5000円の差額が発生していますので、ゴールドがスタンダードよりも5000円電気料金が安くなることがわかります。